正気でないオタクのsims4

- sims4(PC版)のデフォシムやオリシムを愛でる正気でないプレイヤーの記録的な何か -

ウェアウルフのヴェル #15 (完)

※最後変だったので修正しました。(12/18)


前回、3度目の満月の日にムーンペダルを収穫しました。


これで残るは「ウルフ・ビー・ゴーン」を作り、飲めば達成です。


ヴェルくんは家にバーを所有していないので『グリムトゥースのバー&バンカー』へ。
ここから全てが始まりました。


セレーネさんのバーをお借りして、治療薬を作っております。
「ウルフ・ビー・ゴーン」はムーンペダル×3とトリカブト×10があれば、バーテンダースキルゼロで作成できます。0シムオリオンなのも嬉しいポイント。
ヴェルくん、セレーネさんを見て「シャカシャカするの格好いい」と思っていたのかすぐバーテンダーを好きになっていました。


作り出すのはあっという間。
セレーネさんと楽しくお喋りしながら、セレーネさんも昔に飲んだであろう薬ができました。
青と紫で綺麗です。


セレーネさんに見守られながら、一息で飲み干すヴェルくん。
もうウェアウルフの姿とはおさらばです。


『治癒シーカー』達成しました!!!
報酬特質の《月とのつながり》でノーマルシムに戻っても月の周期によって(フィットネススキルが上がりやすいなど)恩恵や、「遠吠え」が残るようです。
一度ウェアウルフになったことで『ウェアウルフの味方』の特性も得られました。


これで、ウェアウルフの全ての願望が終了となります。
ウェアウルフになるまでが長かったので、願望の方は『治癒シーカー』以外ですが比較的サクサク進んだように思います。
一つに群れのリーダー倒すの早過ぎ問題ですね。
グレッグに至っては何度も倒されていたので過剰に鍛えて臨んでますからね。


Werewolvesパックはプレイヤー的に大当たりでした。
賛否は当たり前なのであるとは思いますが、オカルトシムが増えるのでキャラに幅が出て楽しめるのではないでしょうか?
ウェアウルフだと家なしプレイで重宝しますよ。
まだ購入されていない方にもおすすめいたします!


これにて、『ウェアウルフのヴェル』を終わります。



──と、言いたいところですが、あとちょっとだけ続きます。



飲み終えてから一拍の間を置いて、ヴェルの目が「理性を取り戻す」時と同じように青く光だし、やがて全身を覆いました。



不思議な力で身体が宙へと浮いて、今までお腹の底から溜まっていた「怒り」が消えていくようです。



(えーと…あの、ちょっと待っていただけますか?)


ヒゲも取れているのですが???
ヴェルくんのヒゲは呪いだった???


(すみません。気を取り直しまして)



治療は成功して、もうヴェルはウェアウルフではありません。



「怒り」で暴走し、力加減なく何かを壊したりすることもなくなりました。



ユーリケとの間にできた最愛の息子も引き取りましたが、怖がられることなく触れ合えています。


息子がウェアウルフとして成長するのが気がかりですが、1度経験したヴェルが困った時に手を差し伸べれば良いでしょう。
近い未来にどうするかを選択するのは息子自身です。


息子と二人だけで暮らす毎日は、それはそれは充足していました。



幼い頃に義母がしてくれた全てを息子へと注げているのです。
これ以上の「幸せ」がないと思えるほどに。


──ただ一つだけ、心に引っかかっているものを除いては。


「あの腹立たしい日々は何だったのか……?」


しかし、そう毒づいたヴェルに初めて親友ができたのも、ウェアウルフとなってからです。



義母に守られた狭い世界しか知らず、ただ温々と育ってきた以前からは考えられない出来事でした。



争って怪我をしたりと辛いこともありましたが、



それ以上に楽しかった思い出があります。
「ヴェルだから」とウェアウルフを怖がらなくなった友達が何人もできました。



中には「ウェアウルフになりたい」と望んだ友も居ます。
本来ならばクリストファーのように、右も左も分からない彼らを教え育てるのが筋なのでしょう。


「本当に、これで良かったのか……?」



毎日毎日、毎日毎日…頭を過ぎるのはそればかり。
息子が成長するにつれて以前より増したようにも思えます。


ヴェルは、確かにあの時に「出来損ない」から変われたのです。



このムーンウッドミルの地で──ウェアウルフとなってから。



そんなある日の十三夜。
生憎、雨模様で霧が立ちこめていますが、満月についで美しい夜です。


子育ての息抜きに外へ出たヴェルに、聞き覚えのある懐かしい声がかけられました。


「……なんだい、辛気くさい顔をして」



もう、聞くことができないと思っていた──義母の声。


「え、幽霊……?」


ヴェルは最後まで看取ったことを覚えています。
義理の兄弟達には追いやられていましたが、一人になった時に、ひっそりと。



「小さい頃から、うじうじ悩むのは変わってないねぇ。……あんたにとって、どっちが良かったんだい?」


ヴェルの驚きを余所に、義母は淡々と続けます。



「誰も彼も避けて独りで居た頃と、」


義母以外に心を開くことのなかったあの頃と、



「ここでのあんたと」


気の置けない群れを知った今と──。


ヴェルは慌てて駆け出しました。
飛沫で濡れるのも厭わずに。



「まったく……せっかく来たってのに、せわしないねぇ」


そう悪態をつく義母の、その口元は笑っていました。



ヴェルの帰還を待つ間、義母が子供を見てくれています。


孫は話しに聞いていた祖母に会えて嬉しそう。


「おばあちゃんは、なん才なの?」
「永遠の二十歳さ」
※実際はそのうん10倍ですが気にしてはいけません。



一夜が経って、満月になりました。



空に浮かぶ月は大きく、ムーンウッドミル全体を照らしています。
それに誘われて暴れ出す獣の気配も漂って来ました。


それがなにかを知る者は、外に出ることはありません。


すると、山頂から一つの遠吠えが響き渡りました。
吊られるように上がる声は波のように、次から次へと広がっています。



「Wie erwartet ist es mein Sohn...(さすが、あたしの息子だよ……)」


その柔らかい呟きは、獣たちの騒がしい夜の闇に、静かにそっと…溶けていきました。



『ウェアウルフのヴェル』:完。



[あとがき]


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
無理矢理ねじ込んでストーリー風にしたので粗が目立ちますが、楽しんでいただけたならば幸いです。


最後に亡くなった(と思っていた)義母が登場しましたが、下にシム紹介を載せています。
理由もそちらに。


本当に『治癒シーカー』の願望達成が長かったんですよ…2度3度と満月を待ってムーンペダルを採取するまでに、ヴェルくんに息子に加えて娘ができましたからね。
もちろんユーリケさんとの間の子供です。告白してきたのがユーリケさんだけだったので娘を成長させたら結婚式をしようかなと考えていたり。


記事では前後していますが治療前から家を改装して育児に集中してまして、先に生まれた息子を引き取って育てていました。
その様子はまた突然ぽろっと記事にするかも知れません。


プレイヤーからは以上です。
見て下さって本当にありがとうございました!!!



↓ 最後に義母の紹介です。 ↓


【ヘクセ・ゲッシュ】

特質:高慢ちき / 自信家 / 家族志向
名前の「ヘクセ」はドイツ語でそのまま「魔女」です。
《古代の血統》で不死の魔女。元愛煙家。
ヴェルが若者へと成長した時に親離れをさせるべく、養子達にも手伝って貰い死ぬ演技とキツい言葉でお尻を叩いて追い出しました。
ただ、自らウェアウルフになったのには驚いています。


たばこを止めた理由が「子供達の身体に害があるから」。
ヴェルくん以外にもノーマルシムに吸血鬼や人魚とエイリアンの養子、弟子達(シュヴァなど)もいます。
家の中には「不老の薬」が常備されていて、数百年間は外見が変わっていません。
(ワ〇ピースのDr.く〇はをイメージしてます。あちらは141歳ですけど。)


行き場を無くして泣いていた吸血鬼の子供を拾って以来、孤児院の真似事をするように。(「良い子」の本の内容と似ていて驚きました。)
左目は傷は最初の吸血鬼の養子がつけた痕で、ヘクセはなんとも思っていませんが、それが切っ掛けで疎遠になっています。


その直後に引き取ったのがヴェルくん。
「ウェアウルフの子供は成長したら手に余るから」と身勝手な理由で捨てられかけたところを引き取った結果、普通にノーマルシムでヘクセは「可愛いのに勿体ない」と厳しくも猫可愛がりしたため、ヘクセにしか懐かず人見知りに成長しました。
そのため、ヴェルくんは割とマザコンかも知れません。


※ヘクセの腕を組んだposeはいつもの如く、もっく 様からお借りしました。
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